はじめに、
治療目標、治療内容、治療期間
について話し合います

精神疾患での入院も他の科と同様に、患者様と医師で入院の治療計画について確認します。確認する内容は、入院治療の目標と内容と期間です。
例えば「激しい症状が治まり、体調が回復したら自宅療養に切り替えるまで」とか、「病気の原因をじっくりと整理し、入院しながら、症状とどうつきあっていけばよいか練習したい」といったことを相談します。

治療目標

治療目標とは、入院治療によって目指す状態のことです。
患者様と医師で確認し、共有します。患者様の現状とご事情などから、例えば、以下のような目標をたてます。

現在、
悩んでいる症状をとる、
または抑える。

病気の原因を探り、
家族面接なども含めて
根本的な治療を目指す。

再発を防ぐために、退院後のケアについて相談したり、試験的に通学や通勤などを実施しながら治療する。

認知療法などを行い、
症状を繰り返さないように
思考パターンや対人関係パターンの
改善をはかる。

十分な心身の休養をとり、
自分を見つめ直す。

治療内容

入院治療のベースは静かな空間でしっかりと休み、栄養のある食事をとり、生活リズムを整えること。その上で、患者様一人ひとりの病状やパーソナリティに合わせて、投薬、生活指導、心理療法(カウンセリング)や作業療法などの各種療法を取り入れた治療プログラムを組み立てます。
また、入院中からケースワーカー(精神保健福祉士)が必要に応じて、患者様の生活環境を確認し、相談に対応します。外部機関(※1)との調整など、退院後の患者様を社会的にバックアップできる体制を整えます。

  • 医師による薬物療法と精神療法(※2)
  • 医師による家族相談、関係者会議の実施
  • 臨床心理士(※3)や作業療法士(※4)による個別の精神療法
    運動療法(※5)、作業療(※6)、芸術療法(※7)、箱庭療法(※8)、集団療法(※9)
  • 管理栄養士による栄養指導
  • 薬剤師による薬の説明や服薬指導
  • ケースワーカーによる福祉サービス利用に関する相談
  • スタッフによる生活指導 など

入院中は、患者様の体調や気分の波、時間帯や気候による症状の変化などに合わせて、治療プログラムを細かく調整していきます。

  • ※1 児童相談所や福祉事務所といった行政機関など
  • ※2 患者様と信頼関係を築き、カウンセリングなどによって治療を行う
  • ※3 精神科医に準じて精神療法などを行う臨床心理学の専門家
  • ※4 心身機能の回復や開発を作業活動によってサポートを行う
  • ※5 体操や散歩などの軽運動によって心身の代謝をあげ、心身の健康を整える療法
  • ※6 手や身体を使った作業を行うことで心身の機能回復や維持を図る療法
  • ※7 歌や楽器の演奏、絵画や粘土細工、俳句を作る、ダンスなどの表現を通じて感情を開放し、こころの機能回復を図る療法
  • ※8 箱庭に人形やおもちゃなどを自由に置いて表現する表現療法の一つ
  • ※9 10人前後で自分のことやテーマについて話し合ったり、また、運動や芸術活動などを実施したりする療法。
    他者との関係づくりを見直し、社会復帰に向けて練習することができる。

入院生活について

実際の入院生活はどのようなものなのかを、入院診療/治療のプログラム/病棟の設備や毎日のお食事 の3つに分けて詳しくご説明いたします。