オーバーヒートしている脳神経を、
入院によって
休ませることができます

入院治療がなぜ大切なのか?
「こころの病気」とは、実は脳神経がオーバーヒートしているような状態です。
人は、考えすぎて緊張している頭を適度に休めたり、気分転換してリフレッシュしたりしながら、こころの健康を保って過ごしています。
しかし、こころの病気が進むと、普段は自然にできていた「頭とこころを休める」ということがなかなかできません。
家にいても、眠っていても、どこにいて何をしていても、脳神経が猛スピードで回転し続けているようなイメージです。
自分で脳の暴走を止めることができないのは、とても疲れる苦しい状態です。
この「暴走している脳神経を休ませること」が、入院治療の最大の目標と言えます。
そのためには、 以下の4項目が重要となります。

しっかり睡眠をとること

食事をとること
ストレス(刺激)を避けた規則正しい生活

適切な服薬管理

こころの健康状態が乱れてくると、この4つを患者様自身やご家族だけで整えることがむずかしくなります。
特に、こうした状態に陥っている患者様にとっては、心配して世話を焼いてくれたり、見守ってくれたりする家族の存在そのものがストレス(刺激)になってしまうということも起こります。
入院中は医師やスタッフによって、患者様を取り巻く環境が、治療のために整えられます。
そして、休まずに暴走し続ける脳を、投薬やその他の医療行為によって効果的に止めることができるのです。
通院で改善が見られないときは入院治療を
入院治療では患者様の生活全体を把握し、症状を正しく見きわめ、見守ることができます。その上で、医師をはじめとする専門スタッフが、安心・安全な環境を整え、治療を行います。
入院中の治療方針や入院期間、生活スタイルなどは可能な限り、患者様の自主性を尊重して進めます。外来や家庭での療養で改善が見られないときは、ぜひご相談ください。
脳神経に元々の原因があってそういう状態になる方もいますが、緊張や不安などのストレスが積み重なり、脳がそういう状態になる人がいます。食べ吐きが止まらない摂食障害の方や、「死にたい」という思いで頭がいっぱいになっている方がそんな状態です。
それから、リストカットなどで自分を傷つける行為を繰り返してしまう人、飲食などの生活習慣を自分でコントロールできなくなっている人など。また、家族関係が強いストレスになっている人も、脳を休ませると落ち着くことがあります。
閉じる入院は特別なことではありません。家で休めない方は、入院を治療の一つの方法として活用してみてください。
病院にいるという安心感。家(現在の環境)から離れ、1人になって自分のことだけを考えられる転地効果。薬の細かな調整をしてもらえること、などが入院治療のメリットです。
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